患者様の価値観やご家族様の想いを尊重した医療の提供を

院長
鶴崎 哲士

須磨浦病院のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
謹んでご挨拶申し上げます。

当院は、慢性期医療を担う医療療養型病床です。

当院に入院される患者様は、意思疎通や経口摂取が困難であるケースが多く、在宅復帰が可能な方はほとんどおられません。
そのご家族様からは、救急搬送され治療が行われている間、今後の経過や治療の選択肢すら分からず、気付くとこのような状態であった、という言葉をよく耳にします。
患者様ご本人におかれては、意思表示が難しく機能的に自立ができなくなると、治療方針から療養する場所まで、自分以外の誰かに決定を委ねざるを得なくなっています。

当院に通院されている患者様は、ご高齢であったり何らかの介護を受けておられたりする方が多く、長生きしたくない、家で死にたい、家族に迷惑をかけたくない、という言葉をよく言われます。
そのご家族様にお話を伺うと、できうる限りの治療を受けさせたいと望まれていることもよくあります。

このように、自らの人生の選択の時に、患者様やご家族様が中心でないことや、患者様の意思が反映されないことは、医療の現場では多々見受けられます。

当院は、今年創立130周年を迎えます。
日本初の結核療養施設として創設され、幾多の変遷を経て今日に至っておりますが、患者様と向き合い寄り添う思いに変わりはありません。
患者様ご家族様が最期まで過ごされる場所として、慢性期医療を担うとはどういうことなのか、当院はその在り方を問い続けたいと考えています。